ケンヂの株教室

株暦12年ケンヂと仲間達の株ブログです。初心者、中級者向け。株は自己責任でお願いします。参加希望者はコメントに自己紹介お願いします

短・長期銘柄 6172 メタップス 3

つぎにメタップスの上場以降のIRをチェックします。

上場1年3ヶ月なので軽く目を通します。

 

まあ、今回は勉強のため色々見て行ったほうが良いですね。

自分のために調べる場合、1~2時間ですむ作業です。

ブログにすると結構時間かかります・・・・

 

平成27年11月25日

株式会社トーチライトとの資本業務提携および持分法適用関連会社化に冠するお知らせ

 

ようするにトーチライトの株式を取得し

両者の強みの融合を加速させてフェイスブック、インスタグラム、ツイッターでの

広告効果分析、レポーティング、データ・マネージメント、広告配信をオールインワンで出来るようにして提供するということです。

グローバル展開には必要な手段ですね。

 

2015年11月30日有報 2015年8月期 有価証券報告書

上場前の会社の状況や会社の強みがわかります。

111ページもあるので、さらりと斜め読みで見ます。

2【沿革】は見ておきます


年月概要
平成19年9月当社代表取締役社長佐藤航陽がイーファクター株式会社を設立。SEO(検索エンジン最適化)を中心としたマーケティングコンサルティングサービスの提供を東京都世田谷区で開始
平成22年6月東京都新宿区新宿六丁目29番8号に本社移転
平成22年7月共同購入型のクーポンサイト“TOKUPO(トクポ)”を開設
平成23年4月アプリ収益化プラットフォーム“metaps”のサービス提供を開始
平成23年6月SEO事業をngi group株式会社(現ユナイテッド株式会社)へ譲渡
平成23年6月シンガポール子会社、Metaps Pte. Ltd.を設立
平成23年12月イーファクター株式会社から株式会社メタップスに社名変更
平成24年4月香港駐在員事務所を設置
平成24年6月東京都新宿区新宿二丁目5番12号に本社移転
平成24年10月米国支店、Metaps Internationalを設立
平成25年4月共同購入型のクーポンサイト“TOKUPO(トクポ)”をテレビ東京ブロードバンド株式会社へ事業移管
平成25年4月韓国支店、Metaps Koreaを設立
平成25年10月台湾支店、新加坡商媒達思股份有限公司台灣分公司を設立
平成25年12月中国子会社、盈利点信息科技(上海)有限公司を設立
平成26年4月オンライン決済プラットフォーム“SPIKE”のサービス提供を開始
平成26年6月英国にMetaps Pte. Ltd.の子会社として、Metaps Europe Limitedを設立
平成26年10月東京都新宿区西新宿六丁目8番1号住友不動産新宿オークタワー30階に本社移転
平成27年5月国内子会社、株式会社デジタルサイエンスラボを合弁で設立
平成27年6月韓国支店を閉鎖し、韓国子会社Metaps Korea Inc.を設立
平成27年8月東京証券取引所マザーズに株式を上場

 

まとめると連結子会社5社により世界8拠点で『 metaps  』と『 SPIKE  』の2つのサービスでアプリ収益化事業をしている・・・ということですね

3の事業内容に『 metaps  』と『 SPIKE  』が何なのか大まかに書いてあります。

この会社の収益の軸なので確認しておきます。

“metaps”の主なサービスは、以下の5つとなります。
(ア)インセンティブ付与の成果報酬型広告サービスの提供
(イ)成果報酬型広告(ネイティブ広告)サービスの提供
(ウ)クリック課金をベースとした広告サービスの提供
(エ)“Metaps Analytics”の提供※
(オ)テレビCM等のオフライン(インターネット以外)広告の提供等

※アプリ開発者はMetaps Analyticsを導入することで、アプリ運営に必要なKPI及びデータを一元管理することが出来、その上で自社が求めるユーザをターゲットとする最適なマーケティング施策を打つことができます。

<“metaps”にかかるビジネスの流れ>
広告主は、アプリ収益化に関するコンサルティング及び広告プロモーションを当社に発注します。
② Metaps Analytics(DMP)を経由して、最適な属性・セグメントに限定されたスマートフォンユーザをターゲティングし広告を配信します。
スマートフォンユーザが、アプリを利用した際にアプリ内に広告が表示されます。告が表示されるアプリを媒体(メディア)と呼び、以下の2種類の媒体ネットワークがあります。
(ア) 自社ネットワーク:Metaps SDKを導入し、アプリ内に広告を表示するアプリの集合体のこと
(イ) 外部ネットワーク:LINE等のように、Metaps SDKの導入されていないものの、当社が広告を配信できるアプリの集合体のこと
スマートフォンユーザが広告を閲覧し、クリックやダウンロードをした瞬間に来訪ユーザの情報とその成果通知が当社システムに自動的に送信されます。
スマートフォンユーザが広告を閲覧し、当社が成果通知(クリックやダウンロード)を受信すると、当社より媒体(メディア)に対し、媒体手数料の支払いを行います
⑥ 広告主は、当社によるコンサルティング及び広告プロモーションにより、効果的に自社アプリの宣伝効果を獲得することが可能となります。その対価として、当社に広告料等を支払います

SPIKEは、販売者が短時間で導入出来、専門知識不要でリンクを設置するだけで利用できるEC向けのオンライン決済サービスです。

<“SPIKE”にかかるビジネスの流れ>
① EC事業者が提供するECサイトが決済システムとしてSPIKEを導入します。利用の際に、各種手数料がEC事業者から当社に支払われます
② SPIKEが導入されているECサイトで商品を購入するユーザが、クレジットカードを利用し決済を行います。決済が行われると、提携先の決済会社経由で決済情報や履歴がSPIKEに送信されます
決済会社は、商品を購入したユーザから代金を回収し、回収した代金を当社へ支払います。
④ 当社は、決済手数料を決済会社に支払います
⑤ 当社は、EC事業者の指定するタイミングで売上金を支払います

初期費用・月額・決済手数料が無料で、月間決済額100万円まで利用可能な「フリープラン」と、月額3,000円で決済手数料2.55%+10円~で利用できるビジネスプレミアムの2つのプランを用意して事業を展開しています。
新しい取り組みとして、プリペイド型の電子マネー“SPIKEコイン”の提供も開始しています。SPIKEで商品を販売した販売者が、代金をそのままSPIKEコインに変換でき、プリペイド型の電子マネーとしてネット上の支払いに使用できます。また、“SPIKEコイン”を使い様々な商品を購入できる“SPIKEマーケット”の提供も行っています。

 

 

『儲かる仕組み』のチェックなので、さらりと色のついた所位チェックしておきます。

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関連子会社はデジタルサイエンスラボ以外100%子会社です。

 

 

事業の状況はさらりと斜め読み・・・今後の市場規模などをみます。

対処すべき課題ここは見ておきます。

①海外市場への対応

海外への対既に収益化が順調に進んでいる中華圏及び東南アジア地域における事業展開の強化と、欧州地域における体制強化

②開発スピード強化への対応

③組織体制の整備

④経営体制の強化対応

⑤新規事業の展開について

Metaps Analyticsをウェアラブルやロボットなどの様々なデバイスに対応させるなど、データを競争力として積極的な事業展開を進めていく方針

その後はずっと飛ばし、新株予約権のところ・・・ここみても分かりにくいので 

(5)発行済株式総数、資本金等の推移 のところの最後※のところを見ます。

普段はここまで見る必要はないです。

下記のように上場する前に融資、分割を繰り返し株数、資本金を増やしていきます。

(注)1.株式分割(1:100)によるものであります。
(注)2.有償第三者割当発行価格22,800円資本組入額11,400円
    割当先ngiベンチャーコミュニティ・ファンド2号投資事業有限責任組合
(注)3.有償第三者割当発行価格22,800円資本組入額11,400円
    割当先ネオステラ1号投資事業有限責任組合、京大ベンチャーNVCC1号投資事業有限責合、    

    インテック・アイティ2号投資事業有限責任組合、SMBCベンチャーキャピタル1号投資有限   

     責任組合
(注)4.有償第三者割当発行価格22,800円資本組入額11,400円
    割当先三生5号投資事業有限責任組合
(注)5.有償第三者割当発行価格22,800円資本組入額11,400円
    割当先MSIVC2008V投資事業有限責任組合
(注)6.株式分割(1:10)によるものであります。
(注)7.有償第三者割当発行価格5,073円資本組入額2,537円
    割当先Rannoch Holdings(Bermuda)Limited、インテック・アイティ2号投資事業有限責組

    合、MSIVC2008V投資事業有限責任組合
(注)8.株式分割(1:10)によるものであります。
(注)9.新株予約権の行使によるものであります。
(注)10.有償第三者割当発行価格2,000円資本組入額1,000円
   割当先株式会社セガゲームス、FENOX VENTURE COMPANY VII, L.P.、株式会社博報堂、トラン

   ス・コスモス株式会社、JAPAN VENTURES I L.P.、gumi ventures2号投資事業有限責任組合、株

   式会社gumi、新生企業投資株式会社、FENOX INFOCOM VENTURE COMPANY V, L.P.、FENOX

   VENTURE  COMPANYVIII,L.P.
(注)11.転換社債型新株予約権付社債の行使によるものであります。
(注)12.平成27年4月30日に、A種優先株主及びB種優先株主より株式取得請求権の行使を受けたことに

   より、A種優先株式及びB種優先株式を自己株式として取得し、対価として普通株式を交付致

(注)13.転換社債型新株予約権付社債及び第6回新株予約権の行使によるものであります。
(注)14.平成27年5月7日に、A種優先株主及びB種優先株主より株式取得請求権の行使を受けたことに 

   より、A種優先株式及びB種優先株式を自己株式として取得し、対価として普通株式を交付

(注)15.平成27年4月28日開催の取締役会決議により、5月8日で自己株式(A種優先株式、B種優先株 

   式)を全て消却する旨を決議し、実施しております。
(注)16.有償一般募集(ブックビルディング方式による募集)
   発行価格3,300円 引受価額3,036円 資本組入額1,518円 払込金総額3,497,472千円

 

ここでもう一度大株主10位までを見てみます。

 

【株主】[単]7,685名<16.2> 万株
株主名持株数・持株比率(%)
佐藤航陽 440(34.7)
インテック・アイティ2号投資事業組合 63 (4.9)
セガゲームス 50 (3.9)
日本トラスティ信託口 46 (3.6)
BBH(ルクス)FILマルコーニパイロット 38 (3.0)
フェノックス・ベンチャー・カンパニー7LP 30 (2.3)
山崎祐一郎 29 (2.3)
MSIVC2008V投資事業組合 25 (1.9)
トランスコスモス 25 (1.9)
博報堂 25 (1.9)

日本トラスティ信託とBBHは確認できませんが、ほぼ上場前に融資を引き受けた先が大株主です。

日本トラスティ・サービス信託銀行・・・良く四季報で見ますが、りそな銀行三井住友信託銀行の共同出資の信託銀行です。資産管理特化型信託銀行として、主に年金信託・証券投資信託に係る有価証券等の管理業務や、カストディ、元利金支払事務等、資産管理に係る信託業務および銀行業務を行ってます。

 

 読み進んでいくと、ここで上場時の大株主が出てきます。

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ここでBBHが京大ベンチャーNVCC1号投信から移行したか、名称変更したものだと分かります。日本トラスティも上場時からですね。

社長の保有株は後に新株を引き受けてますので増えてます。

JAPAN VENTURRES ・・・ベンチャーキャピタルの融資は上場させるための融資なので早めに回収され市場に出ることが多いです。

日本トラスティから7万株弱市場に出てます。

MSIVC2008V投資事業・・からも25万株市場に出てます。

大株主の比率は 71.77%から60.4%になってます。

大株主が売らなければ、39.6%が浮動株になりうる株数です。

 

P98-99

多額な資金の借入
当社は、平成27年10月29日、10月30日、11月13日、11月30日を契約日として、下記の借入を行っております。
(1)使途
Nextapps Inc.の株式取得資金等
(2)借入先の名称
株式会社三井住友銀行、株式会社みずほ銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行ほか1金融機関
(3)借入金額
22億円
(4)借入利率
基準金利+スプレッド、短期プライムレート
(5)借入実行日
平成27年10月29日、10月30日、11月13日、11月30日
(6)最終返済期限 

平成30年11月30日

 

 ここで会社四季報記載の有利子負債が Nextapps 買収時の資金調達だということが分かります。